フォーラムの初日、国家コーポレーション「ロスアトム」で核廃棄燃料と使用期限の過ぎた核施設、放射性危険施設の分野の国家政策を担当するオレグ・クリュコフ役員のブリーフィングが行われた。クリュコフ氏は、たまりに溜まった使用済み核燃料は世界中で問題となっているとコメントし、「ロスアトム」は「ロシア連邦での使用済み核燃料をゼロにする課題」立て、これを遂行するためにロシア企業数社による編隊がすでに組まれたことを明らかにした。クリュコフ氏はスプートニク通信のアンナ・オラロヴァ記者からインタビューに答え、特に東京での「バックエンド分野のロシア核技術」セミナー開催から半年後の今、使用済み核燃料に関する露日コンタクトの将来性について、次のように語っている。
「目に見えて情報交換が増えている。11月のセミナー以降の具体的な協力例について現段階でいうことはできないが、セミナー自体はとても有意義だったと思う。実際に私たちは単に日本側に自分たちがバックエンド分野でできる全てのことを見せた。日本は原子力エネルギーを発達させ、使用済み核燃料のリサイクルに取り組み、MOX燃料に取り組んでいる。ロシア連邦ではこの分野は非常に進んでいる。」
フォーラムの枠内で「燃料保障とバックエンド-総合的ソリューション。今と未来の原子力エネルギーの競争力とエコロジー上の許容量」と題された円卓会議が行われた。この円卓会議の枠内で「ロスアトム」の要請でバックエンド分野における露日強力の拡大の将来性について、日本原子力産業協会 特任フェロー、服部拓也氏による報告が行われた。
服部氏は、稼動期限を終了した原発の閉鎖や使用済み核燃料のリサイクルおよび保管といった課題の解決は社会の支援なしには行えないと語る。服部氏はまた、日本では放射性廃棄物を地中深くに埋める可能性が探られているものの、事実上、廃棄物をそのまま埋め立てる場所を見つける上で大きな困難につきあたっていると指摘する。そのため服部氏は、露日のバックエンド分野での協力は、信頼でき、また将来が予見できる市場的なソリューションを構築できた場合に可能となるとの見解を表した。