スプートニク:明らかに米国は、インド市場への兵器進出にとどまらず、インドをロシアと中国から引き離そうとするだろう。インドはどのような行動を見せるだろうか?
ヴォルホンスキー氏:私は文字通り最近インドの軍人や外交官と会って数回話をした。それによると、ロシアとインドのパートナーシップ発展路線が維持されるのは明らかだ。インドは上海協力機構への加盟案を拒否しなかった。上海協力機構もインドを受け入れる構えであり、恐らく近いうちにタシケントで開かれるサミットで(そうなる可能性がある)。その後、この統合フォーマットは新たな響きを得てユーラシア全体にとっての統一の中心となり、イランをはじめとした他の諸国の加盟にも開かれたものとなる。これは上海協力機構を基盤に、TPPに対する反撃の要素となる経済的および政治的な統合フォーマットをつくるのを可能とする。
スプートニク:インドが米国との関係を発展させて中国にある種のシグナルを送ろうとしている可能性がある。だがインドは米国のために中国との関係を悪化させる用意があるのだろうか?
スプートニク:米国は、インドを反中戦線に引き込むために日本を誘い込んだ。日本はその役割をどれほど効果的に果たすことができるだろうか?
ヴォルホンスキー氏:日本とインドのパートナーシップは、まずテクノロジー分野で発展しており、両国の利益に基づいている。軍事技術協力分野で印日関係が親密になるための基盤もある。それは中国に対する共通の警戒心だ。だが最近のシグナルは、インドが中国とその隣国の間で発生する恐れのある紛争に軍事的に参加することには関心を持っていないことを物語っている。1年半前にオバマ大統領がインドを訪問した時の米印共同声明では、南シナ海のテーマに大きな関心が払われていたが、モディ首相の米訪問を前にした今、同テーマは米国の声明でもインドの声明でも述べられていない。インドにとっては同国内で活動するテロリストのほうが、はるかに大きな脅威だ。