モスクワ・カーネギー・センター「アジア太平洋地域におけるロシア」プログラムの責任者アレクサンドル・ガブエフ氏が、「スプートニク」のために訪問結果についてコメントしたー
「訪問では、主に経済的なものよりも政治的な重要性の方が大きなものとなった。両国にとって特に2つの文書が重要な意味を持っている。それは情報セキュリティならびに情報分野における協力に関する共同声明と、政治的安定性に関する声明だ。
情報セキュリティに関する声明のお陰で、ロシアと中国には各国からのインターネット上の脅威に共同で対抗する可能性が生まれる。露中のグローバル・インターネット・ガバナンスに関する議論で立場を強めるための現実的な一歩が踏み出された。言い換えれば、米国が進めている取り組みを破綻させるための構造がつくられたということだ。
2つめの政治的安定性に関する声明では、ロシアと中国がミサイル防衛(MD)に関する米国のイニシアチブと、電撃的な攻撃用の様々な種類の兵器開発に反対した。両国がこのイニシアチブに対抗するために共同行動を調整するのは明確だ。両国のこの連帯が書面に記載され、両国首脳の署名によって証明されたのは初めてのことだ。
なおプーチン大統領の中国訪問の経済的要素だが、両国はいま何らかの新たな大規模取引の発表から、プロジェクトの前進に移行した。これらのプロジェクトは最近2年間で実行されている。現在の課題は、合意を成し遂げることだ。」