ハーグ仲裁裁判所の南シナ海判決に証券市場が反応

© AP Photo / Richard Drewハーグ仲裁裁判所の南シナ海判決に証券市場が反応
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アジア証券市場では中国の国防産業関連企業の株への関心が高まっている。専門家らはこれには南シナ海に関する先のハーグ仲裁裁判所の判決が関係しているとの見方を示している。

ハーグ仲介裁判所は12日、南シナ海に関するフィリピンの訴えの判決を発表。中国には南シナ海で同国が管理下に置く領海を意味する所謂「九段線」の歴史的根拠を主張する法的根拠はないとの判決を下した。これにより裁判所は、東南アジアの近隣諸国も領有権を主張している南シナ海の広範な水域に対する中国の領有権主張を否定したことになる。 中国はこの決定を認めず、係争水域に対する主権を主張する構えを明らかにしている。中国は東シナ海と同様、南シナ海上空に防空識別圏を創設する事も除外していない。これと同時、他の係争国からは軍事力の新たな刷新プログラムが公表された。

中国 南シナ海上空に防空識別圏創設を計画 - Sputnik 日本
中国 南シナ海上空に防空識別圏創設を計画
これはつまりこの先紛争がエスカレートし、地域の軍国化が進む恐れを物語っている。各国が自国の軍事ポテンシャルを拡大することで国力伸張を図るだろう。この状況を証券取引市場も敏感に捉えており、航空、海上軍事機器に従事する企業の株が値上がりすると予測されている。航空機証券市場では巨大プレーヤーである中国国家航天局は2セッションの間に最初は3.2%、さらに1.02%値を上げた。上海証券取引所では中国人民解放軍の海軍の最重要受注者である中国船舶重工集団公司の株が値上がった。

ロイター通信の報道では世界の石油市場、海運取引所はハーグの判決に神経質な反応を見せている。運輸会社や石油トレーダーらはハーグの判決を受けて船舶にすぐさま影響が出るとは思わないとの見方を表したものの、石油価格はぐんと値上がりした。

すべては中国および領土論争の参加国らが近未来にどういった行動をとるかにかかっている。あらゆる係争国との対立を避けて、迅速に二国間交渉へと移るかどうか。 実業界は政治からの賢明な処理を期待している。なぜならば重要な交易路が通るこの南シナ海付近の状況に地域および世界の経済の将来がかかっているからだ。

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