「もちろん、ニースは、ジハーディストらに加わるためイラクとシリアに渡る人らの出発点の一つである。ここにはこの10年間、つまり比較的最近登場したイスラム主義の中心地がある。またここでは「兄弟」運動、つまりムスリム同胞団系のフランスイスラム団体連盟が非常に強く、街に根付いている。イスラム過激派はニースでは非常に強いのだ」
「残念ながら、事の主要な原因は、わが国が、すぐ隣に住み、好きな時に攻撃を決めるような、内側からの破壊が非常にやりやすい国であるということにある。今回もどうやらそうしてテロが行われたのだ」
しかしフランスモスク連合会長モハメッド・ムサウイ氏は、すべての悪がイスラムからくるということに同意していない。ニースのテロ実行者は本当のイスラム教徒ではない。単にイスラム教を人類憎悪イデオロギーの隠れ蓑にしていたのだ。
「犯人はモスクに通っておらず、行くとしてもたまたまのことだった。もちろんだからといって、ダーイシュ(IS)のレトリックやプロパガンダから若者を全力で守るというイスラム教組織の義務が解かれるわけではない」
3区選出の社会党議員エソンヌ・ミシェル・プゾール氏は、欧州各国の諜報機関の最早期協力を訴える。
「根本的かつこれまでより遥かに真剣に協力を強化し、同様に、当然のことながら、欧州国境の「浸透性」概念を再考すべきだ。それがテロの直接の原因ではなかったとしてもだ」
フランスの民主・中道連合党議員イヴ・ポッツォ・ディボルゴ氏も同意見だ。テロに効果的に対処するために、フランスは国際レベルでの活動を調整するべきときだという。
「ユーロポールと欧州司法機構は連邦的構造であるべきであるが、今は全くそうなっていず、ゆえに無力だ。米国の諜報機関、強力な諜報機関があるマグレブ諸国、ロシア当局と協力することが必要だ。ロシアは信じがたいほど効果的にテロリストと戦っている。テロとの闘いは最重要課題であり現状より遥かに強い国際的連帯が必要だ」
ディボルゴ氏はまた、悲劇に関連して、NATO事務局長イェンス・ストルテンベルグ氏がフランス国民との連帯を宣言したことに厳しく反応した。
「言葉は嬉しいが、問題は、ロシアと戦うことよりも、テロとの闘いに集中する方が良い、ということだ。 NATOは次のことを理解しておく必要がある。ロシア当局は、最大の、とは言わないが、我々の重要な同盟国であり、最重要課題はロシアに対する神聖同盟の結成でなく、ダーイシュとの闘いなのだ」