小池氏の人気が、同氏によって約束された「クリーンな」政治の新時代であるのは明らかだ。また小池氏の公約の一つには、教育や保育所システム開発が掲げられている。全面的な支援による日本人女性のポテンシャル活用は、すでにずいぶん前から小池氏のホームぺージのマニフェストに記されている。そして有権者たちは、このような女性の問題には男性よりも女性の方が上手く対処できると考えている。また新都知事は、2020年東京五輪の準備も行わなければならない。そのため小池氏の最初の仕事の一つは、リオデジャネイロ五輪を訪れて、次の夏季五輪開催地となる東京を紹介することになるのは明白だ。東京五輪は日本経済復興の重要なファクターであると考えられている。日本は世界第3位の経済大国だが、すでに10年以上も不況に陥っている。
複数のメディアは、小池氏の東京都知事当選は政治における女性優位時代のトレンドと上手く融合しており、女性役員・管理職の増加を呼びかける安倍首相のスローガンとも一致していると報じた。ロシア科学アカデミー極東研究所日本研究センターのワレリー・キスタノフ所長は、「スプートニク」のインタビューで、小池氏は自らが所属する与党に挑戦状を突きつけたと指摘し、次のように語っている-
「自民党は別の候補者を支持していた。小池氏の勝利は象徴的だ。なぜならこの勝利は、有権者たちの意見の急変を反映しているからだ。有権者たちは、過去の東京都知事たちに失望した。ご存知のように過去2人の東京都知事は、政治資金スキャンダルで辞職した。これは重要だ。またその他にも多くの社会的な問題が何年も解決されておらず、予算配分は公共の利益においても必ずしも明確ではなかった。この点において有権者は小池氏の汚職『浄化』に大きな期待をかけている。しかし、自民党は小池氏を支持するのだろうか?東京は政治的、財政的、経済的生活の中心地であり、問題が絡み合う場所でもある。国の政策は政府が決定しているが、知事の政策は非常に大きな重みを持つ。小池氏は政界の新人ではない。同氏は衆参両院の議員を務め、防衛大臣を含む閣僚に就任した経験を有する。そして今、小池氏は知事として自分のビジョンの実現を試みることになる。小池氏はロシアに対して十分に厳しい立場をとっており、完全に日米同盟を支持している。もし小池氏が憲法改正の方針を支持したとしても驚くことではない。」
新都知事に喜んでいない日本のブロガーたちも、この種の危惧を表している。なお小池氏自身は、「結果の重み」を感じながら都知事として邁進する意向を表明した。なお小池氏は、ロールモデルに米大統領候補のヒラリー・クリントン氏を一度ならず挙げている。