民間の研究者であるジョセフ・チェイミー氏が行った調査によれば、世界30カ国以上が、いわゆる「高齢化の危機」の脅威にさらされている。すでに現在、フランス、ドイツ、イタリア、日本そしてカナダといった国々では、高齢者が人口に占める割合が極めて高い。
この問題に最初にぶつかったのはイタリアで、1995年のことだった。調査では、2020年までに、こうした「高齢国クラブ」には、ウクライナやエストニア、ラトビア、キューバも加わる。そしてロシア、アルメニア、中国も、2030年までに「高齢国クラブ」の仲間入りをする見込みだ。
チェイミー氏の研究によれば、2075年までに地球の人口は、およそ100億人となり、その大部分が大人で、なかでも65歳以上の高齢者は、子供の数よりはるかに多くなるという。
21世紀に高齢化の恐れのない唯一の大陸はアフリカで、2100年までに、高齢者2人に対し、子供の数は3人となる。なおその割合はナイジェリアやソマリアではもっと高く、高齢高齢者1人に子供は2人以上になると予想されている。