モロジャコフ氏は、クリル諸島をめぐる争いについて、あまりにも根が深く、込み入っていると考えており、そのため同問題を解決するためには「ラジカル」に行うか、あるいは「どうにもならないか」のどちらかだとの見方を示し、次のように語っている-
モロジャコフ氏はまた、日本国憲法の改正についても触れた。同氏はこの件に危惧の念を抱いてはいない。モロジャコフ氏は、次のように語っている―
「日本は誰とも戦うつもりはない。これは確かだ。自国の安全保障については、もちろん心配しているが、これはごく自然なことだ。ずいぶん前から憲法を改正する時期が訪れていた。なぜなら日本国憲法の多くの条文が、単に今の現実に対応していないからだ。70年間で日本は変わった。日本を取り巻く世界はなおさらだ。」
モジャコフ氏は、地政学的状況についても話を続け、ロシアと中国の接近は日本の警戒心を呼び起こしているとの見方を示している。モジャコフ氏は、ロシアと中国の協力が日本に対して向けられたものである可能性を日本が危惧していると指摘し、「しかし危惧しているのはロシアというよりも中国だ。なぜならまさに中国が地域で積極的な活動を行い、多くの点で反日政策をとっているからだ」と述べた。
モジャコフ氏は最後に、ロシアと日本のビジネスや政治文化の違いについて語った。モジャコフ氏によると、交渉プロセスへのアプローチの違いが、両国の平和条約締結交渉がゆっくりとしか進展しない主な原因の一つになっているという。モジャコフ氏は、次のように語っている―
「日本は今も昔のように『面目を失う』のを恐れている。すなわち公式訪問あるいは重要な話し合いは成功裏に終わらなければならないということだ。もしそうでないのであれば、交渉なしで行う方がいいというものだ。これが安倍首相のロシア公式訪問とプーチン大統領の日本公式訪問が一度ならず延期されている主な理由の一つとなっている。」