パク大統領はスプートニクからのインタビューに対し、北朝鮮問題についてプーチン大統領と率直に話し合う構えであることを明らかにした。
韓国もこれに対抗して前代未聞のスケールの演習を展開し、攻撃的な声明は北への先制ミサイル攻撃計画という露骨な宣言まで達した。パク大統領はスプートニクからのインタビューの中でこうした行為について、ソウルに核攻撃を行なうという金正恩氏の脅迫に対する「極自然なリアクション」だと語った。同時に終末高高度防衛ミサイル(THAAD)の2基目の配備、そして原子力潜水艦の造船も必要性があるという発表が表されている。エルマコフ氏はスプートニクからのインタビューに対し、韓国のミサイル駆逐艦「世宗大王級駆逐艦」にRIM-161スタンダード・ミサイル3を搭載する計画や最新型対潜哨戒機P-8の購入が検討されていると語っている。エルマコフ氏は、こうしたことから韓国の側からは緊張エスカレートを鎮めるための歩みは一切とられていないとして、「韓国が対話を欲していたのならTHAAD配備になど走らなかっただろう。なぜならそれに対して中国、ロシアがどう反応するかは非常に明白だったからだ」と指摘した。
ロシアはTHAAD配備計画に対しすでに反応している。ロシア外務省のマリヤ・ザハロヴァ公式報道官は8月25日のブリーフィングで、米国の韓国へのミサイル防衛要素の配備の決定は地域情勢をさらに複雑化し、朝鮮民主主義人民共和国抑止の課題の枠を超えるものだという声明を表した。これに対してパク大統領はスプートニクからのインタビューの中で「THAADの配備は国防のための措置だ…。THAADが他の第3国に対して向けたものであるという理由は一切ない」と従来通りの断言を繰り返している。
スプートニクが専門家らに対して行なった世論調査では、この地域の軍拡共同で唯一得をするのは誰かという問いに「米国」という回答が寄せられた。それは米国にはアジア太平洋地域での自国の軍事力の焦点が急変したことへの認証にこの軍拡競争が何よりもまず必要だからだ。このため金正恩氏が実に熱心に起こしてくれているスキャンダルは米国にとっては渡りに船なのだ。スヴェデェンツォフ氏は「ここには実に明確に米国の関心が見え隠れしている。韓国の目的は朝鮮の民族統一だ。だが好戦的なレトリックを振りかざしていてはその日は近づいてこない。ここでは順序だてて行動し、あらゆる問題を交渉のテーブルについて、または経済協力を通じて解決することが必要なのだ」と指摘している。
スヴェデェンツォフ氏はこの東方経済フォーラムが関係を構築し、ロシアの仲介で韓国が北朝鮮を協力へとひきいれるような契約を結ぶ素晴らしいチャンスの場となりうるとの見方を示している。
スヴェデェンツォフ氏は次のようなシナリオを提案している。「私の知る限り、北朝鮮の労働力の一部はすでにロシア極東で使われている。これを韓国、北朝鮮、ロシアという3方向のプロジェクトにひきいれてはどうだろうか? 韓国は圧力強化策をとるだけでなく、旨みのあるプロジェクトといったようなアメも手に持っている必要がある。」