フルスタリョフ氏:今のところ手元に入っている情報はあまり多くないが、全体として次のことが言える;北朝鮮は、大きな国ではないため、この国が安全な爆弾製造を自分達に許す力には一定の制限がある。しかし、十分な確信を持って言えることだが、北朝鮮の人達は、爆弾の威力改善に向けて進んでいる。
スプートニク:新しい核実験の技術的特徴づけを、すでに何かすることができますか?
フルスタリョフ氏:全体としての印象では、これまでの実験は、十分成功したとは言えないものだった。まさにそれゆえに、北朝鮮は今年、実験を再び行う決定を下したのだ。今年1月の実験は、その威力から言って、2013年のものを超えなかった。しかし今回、威力の点で大きな向上が見られる。それゆえ彼らは今回、おそらく熱核面での強化に完全に成功したと言ってよいだろう。
スプートニク:北朝鮮は「引き返せないポイント」にどのくらい近づいたでしょうか、北朝鮮が必要不可欠なテクノロジーをすべて手に入れたならば、彼らは実際核兵器を保有していると敢然と主張できるのでしょうか?
フルスタリョフ氏:もうある程度前に、彼らは、そのポイントを通り過ぎたと思う。
フルスタリョフ氏:実際に対ミサイル防衛システムがどのように作動するか、誰にもわからないといった感じがある。このシステムはすべて、机上のもの、理論上のものだからだ。演習も、完全な規模で核ミサイル撃退の問題すべてを再現することはできない。そして第二に、そうしたミサイルは、直接ロシアと中国に脅威を与えていない。どのような核抑止手段もそうだが、それは、核兵器保有国を攻撃する国に対する、核による報復という形での脅威だ。北朝鮮が、ただ単に「発作的に」赤いボタンを押すことなど、意味がないことは全く明らかだ。
スプートニク:韓国は、軍事的対等性を守るために、独自の核兵器を製造する必要はあるのでしょうか?
フルスタリョフ氏:韓国は、巨大な米国の核の傘の下に入っており、それを背景とすれば北朝鮮の核の力など、重量区分で言えば、全く問題にならない。
スプートニク:あなたの見解では、北朝鮮は、近い将来、次にどんな措置を講じてくるとお考えですか?
フルスタリョフ氏:それは北朝鮮当局以外、誰にも正確には分らない。しかし2012年から2015年の間、軍事パレードに参加した多輪型車で移動する多段式弾道ミサイルのテストがいまだ行われていない。まず何よりも、それが真っ先になされるだろう。