東京の街頭でモデル事務所の関係者が彼女に近づき仕事を勧めてきたとき、香西さんは24歳だった。香西さんはスターになることをずっと夢見てきたため、内容をしっかり確認せずに、広告動画の撮影をしなければいけないとの旨の契約書にサインした。しかし、仕事の初日に彼女はカメラの前でセックスを強要された。彼女の周りには20の人だかりが集まり「こんな状況では誰も『いやだ』と言えなかったでしょう」と香西さんは述べた。香西さんはハードコアセックスのシーンに出演するよう強制された。痛く、泣きだしたが、チームは撮影をとめなかった。
現在香西さんはすでに30歳だ。彼女は「泥沼にはまっ」て、数年間AVに出演し続けている。
香西さんによると、このような事務所には多くの「洗脳」法がある。うちのメインが、少女をスターにするという約束だ。NPO法人ヒューマンライツナウ東京事務所の報告書によると、少女をポルノ産業に引き止めるために、契約違反に対する法外な罰金と、AVに出演した後は普通の仕事を二度と探せないということで脅すという。同法人の報告書にはまた、ポルノ詐欺の被害者となった女性の人生の中から酷いケースが語られている。うち1人は、何度も整形手術をし、また、出演している作品をネットから削除するよう弁護士を雇おうとしたが、プロセスが終了する前に首をつった女性もいる。
日本の人権保護NPO団体ライトハウスのデータによると、2016年はじめからだけで同団体には、ポルノ詐欺の手から逃れようと試みた女性60人から接触があった。
日本では毎年3万本の新作AVが出る。この分野での収益は数10億ドルになる。そして、日本のポルノメーカーが停滞に陥ると仮定する根拠は一切ない。日本ではこのようなものに対してリベラルに接しているが、それらの「暗い」側面について語られることは稀なのだ。
しかし、2016年東京でスカウトグループの3人が逮捕された。彼らは、100件以上のAV撮影を強要したことで罪に問われている。去年には東京地裁が、AV出演を拒んだ女性から2400万円を違約金として取るという事務所の申し立てを取り下げた。
先に伝えられたところによると、イタリアのナポリに住んでいたティツィアーノカントーナさん(31)が、偶然インターネットに流出した、彼女が映っているポルノ動画を観た人たちとのトラブルが原因で自殺した。