ガウク大統領は「我々の世界が統一された有機体に変わりつつあるという認識に多くの人が苦しんでいる」と断言し、「人間は相変わらず『祖国を必要』としており、自分は『世界市民』だと意識している人はごく少数だ」と指摘している。
ガウク大統領は、「我々は一呼吸おき、どういった目的が目前にあるのか、この先どれほどの速さで進んで行くのかを考えねばならない」と述べる一方で欧州諸国の「非主権化」には異議を唱え、「国民国家レベルで達成さできることはその場所にとどめておくべきだ」と主張している。
ガウク氏は、欧州統合の理想はまだ消えていないものの、この先統合プロセスを急速化すれば西側世界の最も野心的な政治プロジェクトを永遠に葬り去ることになりかねないと断言している。