次期米大統領のトランプ氏、大統領選に勝利したばかりに昨年11月に安倍首相と続く連続会談で「揺るぎない同盟」を世界にアピール。南シナ海で軍事拠点化を進め、西太平洋にも進出する中国の動向をにらみ、地域の秩序維持に向けた日米の結束を確認したい意向だ。
平和条約締結問題に関する交渉は事実上の仕切り直しとなる。首相は春にも訪ロし、プーチン氏と再会談。昨年12月の山口県と東京での会談結果を踏まえ、クリル諸島での共同経済活動や対ロ経済協力を具体化させるため、実務者協議を加速させる。露米関係の行方が郎日交渉に影響を与える可能性があるとして、米国との緊密連携にも努める。
日本政府は、2月前半の開催に向け再調整を始めており、次の議長国である中国へバトンをつなぎ、沖縄県・尖閣諸島を巡って緊張状態にある日中関係を安定軌道に乗せたい意向だ。
日中国交正常化45周年に当たる今年、首相訪中を実現させ、習近平国家主席との間で日中関係改善を進められるかが焦点。韓国とは、春ごろにも想定される大統領選で選出される次期大統領との間でも北朝鮮の核・ミサイル開発阻止に向けた連携や、慰安婦問題を巡る日韓合意を維持できるかが課題になる。