モスクワ大学に今年、宇宙研究学部が発足

© Flickr / Danila Matveevモスクワ大学に今年、宇宙研究学部が発足
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2017年、モスクワ大学に新たに宇宙研究学部が発足する。同学部では1、2年生は数学、天文学、生物学、化学、情報に重点を置いたカリキュラムが組まれる。モスクワ大学のヴィクトル・サドヴニチイ学長は1月15日の「オープン・キャンバス」の日に明らかにした。モスクワ大学では43番目の学部となるこの宇宙研究部について、サドヴニチイ学長は次のように語っている。

「これはどんな学部でしょう? これはいまだに研究が終わっていないものであり、宇宙、ブラックホール、宇宙空間、無重力空間における人間の行動など…、宇宙空間の開拓と関連する基礎科学全般です。新学部は宇宙開発分野での専門家を基礎分野に重点を置いて養成するための場となります。われわれの大学のようなポテンシャルを持つ大学は探したところでそう多くはありません。」

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サドヴニチイ学長の話では、ロシアには独自の宇宙基地である「ヴォストーチヌィ」が出来てから宇宙開発の専門家の養成が叫ばれるようになった。その養成を組織することが出来、またそれをせねばならないのがモスクワ大学というわけだ。まずモスクワ大学のベースには最大パワーを誇るスーパーコンピューターの1つが機能している。こうしたスーパーコンピューターを有する大学、学研センターは世界でもそう多くない。今日、このスーパーコンピューターをモスクワ大学の全ての学部、学科の500を越える学術グループ及びロシアが各アカデミーの多くの研究所、そしてロシアの他の学術研究機関が利用している。そして第2にモスクワ大学はすでに6つの人工衛星を打ち上げている。そのひとつが「ロモノソフ」で現在軌道上で積極的に機能している。「ロモノソフ」は「ヴォストーチヌィ」宇宙基地から打ち上げられた初の人工衛星となった。

「ひょっとすると人工衛星も作り、またそれを打ち上げることが出来る大学は世界でもモスクワ大学1校だけではないでしょうか。私たちは2016年4月に人工衛星『ロモノソフ』を『ヴォストーチヌイ』宇宙基地から打ち上げましたが、この『ヴォストーチヌイ』には宇宙、大気圏を調査する数十台もの機器が設置されています。大体において宇宙時代が到来した当初からモスクワ大学の研究者、院生、大学生らは400を越える様々な機器を大型の宇宙機器に設置してきました。ということは我々の大学は宇宙空間の開拓を行ったパイオニアのひとりだということです。新たな宇宙研究学部は私の参画の元に作られた30の新たな各学部と同様、段階的に発展していきます。学部の機能が完全に揃うには数年はかかるでしょう。」

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宇宙研究学部の第1期生の募集は9月にも開始される。学部は2015年にモスクワ大学と国家コーポレーション「ロスコスモス」の間で結ばれた合同の学研調査、教育、研究開発に関する合意の延長線にある。これは基礎、応用宇宙研究および国際宇宙ステーションでの実験、遠い宇宙空間を開拓する際に人間の生活を保障する医療生物学、心理学的問題の研究に関している。また航空宇宙知能トレーナーの数学、ソフトの開発などを含め、宇宙飛行の条件に合わせた人材養成の体系の創設もそうだ。

「ヴォストーチヌィ」宇宙基地用の人材養成を2011年、他に先駆けて合目的的に開始したのはブラゴヴェシェンスクにあるアムール国立大学だった。アムール大学では「ロケット複合体と宇宙工学」および「ロケットおよびロケット宇宙複合体の設計、生産、使用」と2つの方向性で人材養成が行なわれている。アムール大学をベースとして極東初の飛行管制センターが機能している。このセンターは遠隔測定法的情報をキャッチする作業を組織的、技術的に指導し、大学の小型宇宙機器を操縦し、国際宇宙ステーションのクルーらと通信を行うことができるものだ。

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