問題は、中東および中国で米ドルでの原油取引が拒否されているということだ。記事の執筆者ニコラウス・イイルィフ氏は、トランプ米大統領がかつての同盟国との関係を構築しているのも状況を深刻化させていると指摘している。
Die Presse紙によると、トランプ新大統領はイランとの核合意を「史上最悪の合意」だと繰り返し述べ、破棄すると脅した。なおこれを米国のケリー前務国務長官は、米ドルが世界の準備通貨の地位を失う道へ向かわせる第一歩だと考えている。
一方でトランプ氏は、外交政策の変更に賭けている。トランプ氏はロシアとの関係親密化を支持しているが、中国との関係は悪化しており、かつての同盟国であるサウジアラビアにも無礼な態度をとっている。
米国は経済路線の変更さえも考えた。ホワイトハウスの経済顧問だったジャレッド・バーンスタイン氏は2年前、準備通貨としてのドルを拒否することが、米経済を発展の正しい道へ戻すのを助けると述べた。RTがサイトで報じた。