1月31日のニューヨーク外国為替市場の円相場は対ドルで急伸し、昨年11月下旬以来、約2カ月ぶりの高値水準となる一時1ドル=112円08銭をつけた。トランプ氏の発言を受け、ドルに対する上昇幅は一時1円超となった。
トランプ氏は「米国は通貨切り下げに対して何もせず、ばかみたいに座っている」とも指摘。輸出の障害となるドル高を食い止めるため、為替政策転換の必要があることを示唆した発言とみられる。日中両国に対する巨額の貿易赤字を減らしたい意向がある。両国を「為替操作国」に指定し、対抗措置を講じることも視野に入れているもようだ。
菅義偉官房長官は2月1日の記者会見で、トランプ氏の円安誘導批判に対し「全く当たらない」と反論した。浅川雅嗣財務官は「日本は(市場)介入を最近していない。金融政策のことだとすると、デフレ脱却のためなのでちょっと違う」と反論した。共同通信が報じた。