現在ある減量剤の働きは様々。体が脂肪からカロリーを受け取る前に脂肪と結びつくものもあれば、物質交換を早めることでカロリー燃焼プロセスを早めるもの、満腹感を感じさせるものや食欲を減退させるものもある。リポカリン2はおそらく、食欲を減退させるよう機能するとみられる。
チームは、食事後に血中のリポカリン2濃度が上がることを発見し、マウスを用いて実験した。マウスにはリポカリン2を注射され、食事後の水準まで上がった時、マウスの体重は減少した。毎日リポカリン2を注射されたマウスは体重増加が少なかった。さらに、砂糖の吸収が促進された。
チームは、ヒトでも同様のことが起きると述べる。糖尿病の第2期を患い、高いリポカリン2濃度を持つ人の体重は低く、より良好な血糖値をもつ。さらに、リポカリン2は血液脳関門を通り抜け、自律神経系の視床下部にあるMC4R受容体を活性化するとチームは明らかにした。
先の報道では、米国では不健康な食生活によって年間40万人以上が心臓病と関連疾患で死亡している恐れがある。AFP通信が、9日に発表された研究結果を引用して報じた。