安倍首相の支持率燃料としての戦争の期待

© AP Photo / Shizuo Kambayashi安倍晋三首相
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米国による北朝鮮攻撃はどんどん現実味を増している。韓国情報機関と中国国営メディアが約束した、朝鮮人民軍創設記念日、4月25日の核実験を、みなが待っている。

北朝鮮、六回目の核実験:また戦争を待つのか? - Sputnik 日本
北朝鮮、六回目の核実験:また戦争を待つのか?
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昨日、この危険な一局の主な「プレーヤー」はまたもや北朝鮮の脅威を話し合った。24日、米中首脳電話会談で習主席は、「関係各国が北朝鮮問題に関して自制を示すよう期待する」と述べた。一方、日米の考え方はやや異なるといった感触が生まれている。
同24日、日米首脳電話会談が行われた。安倍首相はその中で、軍事的行動を含めた「すべての選択肢がテーブルの上にあることを言葉と行動で示すトランプ大統領の姿勢を高く評価する」と伝達。安倍首相は実質的に、北朝鮮への軍事的攻撃と、そこから続く日本の安全保障と地域の安定に対する全ての結果を含めて、原則的な同意を与えたのだ。

共同通信の世論調査に回答し、北朝鮮へのハード・アプローチと軍事的圧力を評価した人々が、これを理解しているのかは明らかではない。53.4%が北朝鮮に対するトランプ米政権の対応を評価した。北朝鮮攻撃のコンセンサスは形成されつつあるのだ。そして、それは安倍内閣支持率にも反映されており、前月より6%高い58.7%となった。北朝鮮を脅すことは、内政的な理由からも無益ではないと判明した。安倍首相の支持率は、外からの脅威と、金正恩党委員長という顔の敵を前にした日本人の恐怖の、肥沃な土壌で育っているのだ。

一方、トランプ大統領は、今月15日の失敗に終わった北朝鮮のミサイル発射は「勘定され」ず、北朝鮮攻撃のきっかけがないという体をした。スプートニクのインタビューに対して、モスクワ国立大学アジア・アフリカ諸国研究所のアンドレイ・カルネーエフ副所長は、「米国は必要な場合、1国で朝鮮のミサイル・核問題を解決できるとのトランプ大統領の主張に現れていた先の多幸感は、徐々に無くなっていっている」との見解を示した。

北朝鮮は準備万端。 次の核実験はいつ起きてもおかしくない - Sputnik 日本
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しかしトランプ大統領は、核実験実施の場合、先の威嚇を全て実行すると発言。政治的駆け引きの場を大幅に削った。一方北朝鮮は典型的な北朝鮮の喧嘩っ早い物腰で、あらゆる実験は彼らの内政問題であり、したいときに実験を行っていくとの声明を出した。これは反撃的最後通牒で、この口論は全て、自身の軍事的野心と仰々しい声明への傾向、予測不可能さにおいて、トランプ大統領と金正恩氏は似ていることを示唆する。

中国が北朝鮮をコントロールできないことは明白で、今日明らかになったところ、日本は自国国境付近での核保有2国の軍事衝突に反対ではない。すると、国連の同意がないことを除き、米国にはフリーハンドが与えられたことになる。

西太平洋で現在、朝鮮半島へと向かっている米空母カール・ビンソンと海上自衛隊が行っている共同訓練は、北朝鮮問題の「抜本的解決」の誘惑を高めるに過ぎない。訓練は予防的先制反撃を起こすよう挑発するとはいえ、不足の事態というファクターをもたらす。

しかし、共同通信の世論調査で北朝鮮に対する軍事力行使を含む「全ての選択肢」を検討しているトランプ米政権の対応を評価した53.4%は、第3次世界大戦に発展する可能性がある紛争は全く仮説的ではないことを、完全に認識しているのだろうか?

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