戦勝記念日がロシアで最も大事な祝日なのはなぜ？

スプートニク日本

毎年5月9日、ロシア全都市で兵器の披露を兼ねた記念パレードが行われる。この祝日はナチス・ドイツに対する1945年の勝利を象徴している。ロシア人にとってこの日は特別な意味を持っている。勝利は膨大な犠牲によってもたらされたためだ。歴史学の計算によると、ソ連の兵士と民間人の犠牲者は2600万人以上。第2次世界大戦のあいだのロシアの犠牲者は、米国や英国の20倍多かった。数千万のロシア人が、ナチスによる欧州の奴隷化を防ぐために戦ったのだ。

戦勝記念パレードで演説したプーチン大統領は、第2次世界大戦が防げなかったのは、世界の主要国の不統一と、犯罪的イデオロギーの容認のためだったとして、次のように述べた。

「我々には、勝利が膨大でかけがえのない犠牲を代償にして得られたこと、戦争が無数の命を奪っていったことを覚えておく義務がある。この化け物じみた悲劇を阻止できなかったのは何よりも、犯罪的な人種的優越主義と、世界の主要国の不統一によるものだ。」

ロシアの全家族では子孫の平和な未来のために戦った祖父母を覚えており、今日、感謝を表している。しかし5月9日はロシアだけにとってのきっかけなのではなく、全世界にとって、過去の誤ちを繰り返さずに、地球の平和を全力で護ろうとする大切さを思い出すきっかけでもあるのだ。