スプートニク日本
当時、現場の会場の入口近くで物乞いをしていたクリス・パーカーさん(33)は爆発の衝撃で自分も地面にたたきつけられたという。パニックになった観客が会場から出ようと逃げ惑うなか、パーカーさんは逆に人が倒れ、泣き声のする方向へ走りよった。その時の心境をパーカーさんは「直感」的に助けなければと思ったと語っている。
パーカーさんは両足を失ってしまった少女を抱きしめ、家族と一緒にコンサートにきていた60代の女性を腕に抱えて最期をみとった。ふたりとも恐怖のどん底でパーカーさんの慰めとぬくもりを得ることができた。
パーカーさんのほかにも「本能的に」助けに走ったホームレスの男性がいた。スティーブン・ジョーンズさん(35)。マンチェスターには困っている人たちを助けてくれる市民がたくさん多く、自分もお返しをしなければと思っていたと話している。
このふたりの気高い行為は報道されるやいなや、英国市民に大きな感動を呼んだ。すぐさまふたりを支援するためのクラウドファンディングに募金基金が立ち上げられている。