スプートニク日本
ロシアの季節の目玉の一つは、すでにスプートニクでもお伝えしてきたボリショイ・バレエの日本公演である。今年はボリショイ・バレエ初来日から60周年という記念すべき年でもあり、日本がロシアの季節・初の開催国でもあるということで、出演者の意気込みは並々ならぬものがある。既にエルミタージュ美術館展など、様々な催しは始まっているのだが、ボリショイ・バレエの「ジゼル」が東京で上演される6月4日に、ロシアの季節の日本における公式的な開会式が行われる予定だ。
25日、スプートニクが属するロシア国営通信社「ロシア・セヴォードニャ」で、ロシアの季節のスタートを記念した記者会見が行われ、アレクサンドル・ジュラフスキー文化次官、ロシアを代表する映画監督のアンドレイ・コンチャロフスキー、ボリショイ・バレエのプリンシパルダンサー、デニス・ロヂキンが参加した。
ロシアの季節開催に伴い、コンチャロフスキー監督がメガホンをとった最新映画「天国」が日本で上映される。ナチスのホロコーストをモチーフにしたこの映画は、好き嫌いの分かれる作品と言われている。監督は「日本でどんな反応が得られるか楽しみ」と話す。
ロヂキンは、6月4日の夜の公演で、「ジゼル」のアルブレヒト役を踊る。ジゼルを踊るパートナーは、ロシアで最も人気があるプリマバレリーナのスヴェトラーナ・ザハロワだ。ロヂキンは日本を訪れるたび、バレエ団での階級を上げてきた。初来日はコールド・バレエ(群舞)の一員としてだったが、ソリスト、ファーストソリストを経て、4度目の今回は、待望のプリンシパルとしての来日だ。「日本のファンは、全体を見るだけでなく、それぞれのダンサーの軌跡を見ています。プリンシパルとして来日するからには、そのステータスに相応しい踊りを見せなくては」と抱負を語った。
デニス・ロヂキン
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/ またロヂキンは、「公演を終えて疲れてホテルに帰ってくると、ファンがプレゼントを抱えて待っていてくれるので、全員と交流しないうちは、部屋に戻ることはできませんね」と前回の来日公演の思い出を話した。スプートニクでは、ボリショイ劇場の会見でロヂキンがビールと氷をプレゼントされた話をご紹介したが、今までにもらった一番思いがけないプレゼントはやはり、そのビールだったという。ダンサーへのプレゼントにお悩みのバレエファンの皆さんは、何か珍しい飲み物を差し入れてみてはいかがだろうか?