日本人がなぜロシア語を学ぶのか? 東京でのロシア語コンクールの結果【写真】

© 写真 : Mori Yoshihiko第46回全日本ロシア語コンクール
第46回全日本ロシア語コンクール - Sputnik 日本
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6月11日、第46回全日本ロシア語コンクールが、東京で開かれた。会場は、すでに恒例となっている、世田谷区経堂の東京ロシア語学院だった。

スプートニク日本

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第46回全日本ロシア語コンクール

今年のコンクール参加者は、初心者を対象にしたAグループと一般を対象にしたBグループの二つに分かれ、日頃の学習の成果を競い合った。初心者グループ参加者は3分間のスピーチのみ、一般グループ参加者は5分間のスピーチ、そのあと審査員からの質問に答えた。スプートニク記者の取材に対し、東京ロシア語学院の藻利佳彦学長は「年々コンクールは注目を集め、準備のレベルが高くなっている」と指摘し、次のように述べられた-

「Aグループ8名、Bグループ18名、全部で26名と今年も多くの人が参加してくれた。今回、日本ユーラシア協会創立60周年記念ということもあり学院の会場には、参加者だけでなく多くの人が詰めかけ会場は満員だった。参加者も学生だけでなく、会社員、主婦といろいろな方がいた。テーマも多岐にわたり、自分の子供たちの成長ぶりに目を丸くして喜ぶ母親の気持ちを素直に表すスピーチや、ロシアの三等寝台列車での面白い体験を話す留学経験者もいて、会場は温かい雰囲気につつまれていた。そういう意味では、参加者ひとりひとりのロシア語のレベルも上がってきており、ロシア語を使って日本とロシアの交流、友好の懸け橋になりたいという将来の希望が語られるなど、すべての参加者が優勝者に値する良いコンクールであったと思う。」

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コンクールの賞品として、優勝者にはアエロフロート航空からは東京-モスクワの往復航空券、ロシア連邦協力庁からは一カ月のロシア語研修の機会、横浜通商からは冷凍生ズワイガニ、スプートニク通信からは、スプートニクグッズとマトリョーシカ及びロシアの歌のCDが提供された。

今回のコンクール実施は、日本ユーラシア協会創立60周年に合わせて行われた。同協会は、ソ連国民との水平的関係強化を目的に1957年6月に日ソ協会の名前で創立された。その後、1992年のソ連邦崩壊と共に、名称が今のもの、日本ユーラシア協会に変更された。会場となった東京ロシア語学院には、日本ユーラシア協会の本部も置かれており、コンクール当日には歌やバラライカ、ギター、口笛の演奏、合唱、詩の朗読会、さらにはロシア・バザーも催された。

スプートニク記者は、コンクールの優勝者に、モスクワから電話インタビューをした。以下、その内容を御紹介したい。

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まずはAグループで優勝した齋藤笑里(上智大学)さんだ。

「スピーチの中でもお話したが、かつて私の曽祖母が樺太に住み、ロシア語を話していたことを4年前に知って、その言葉を勉強したいと思った。ロシア語の勉強は、最初は楽しかったが、だんだん授業が進むにつれて難しいと思い始めた。特に完了体と不完了体の習得が難しい。練習した成果が、実際本番で出せてよかった。これも大学のスヴェトラーナ先生のおかげだと、すごく感謝している。将来はロシア語教師の免許を取り、日本ばかりでなく欧米でロシア語を教えたい。今年8月に、初めてロシアを訪問し、ハバロフスクとモスクワに行く計画だ。」

つづいては、Bグループで優勝した仙場美帆(上智大学)さんだ。

「ロシア語を学ぶきっかけになったのは、小学校2年の時に父の仕事の関係でモスクワに住むことになり、そこでロシア生活を6年したことだ。最初の3年間は、日本人学校に通ったが、親の希望で現地校に移り、そこで3年(2009年から2012年)勉強した。日本人学校では、ロシア語の授業が週一回しかなかったので、初め話すことがあまりできず、友達もできなかったが、1年2年とたつにつれて友達もでき、たくさんのロシア人に助けてもらった。ロシア語も上達した。それが日々の喜びだった。モスクワでは、赤の広場とボリショイ劇場が好きだ。スピーチでは、ロシアの食文化について、特にペリメニについて話した。ペリメニに近い料理は、日本にも中国にもある。そのルーツは何なのかについて調べた。 将来は、ロシア語を使って仕事をしたい。」

東京ロシア語学校からわざわざ送って頂いた写真の数々は、コンクールが行われたこの場所の、友情と一つにまとまった人の輪が作り出す素晴らしい雰囲気が感じられるものばかりだった。

皆さんのロシア語学習の、さらなる御成功を祈ります!

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