① ベラルーシ
年平均でベラルーシ人は1人あたり、じゃが芋を181キロ食べます。最も人気があるじゃが芋の料理はドラーニキです。ドラーニキの作り方は簡単。生じゃが芋とたまねぎをすりおろし、お塩と胡椒を少々。それを混ぜ合わして、ジャガイモケーキを作ります。加熱したフライパンに植物油を入れてじゃが芋ケーキを焼けば完成ベラルーシでは他にも、じゃが芋を煮たり、焼いたり、蒸したりします。ベラルーシほど色々なジャガイモ料理を作る国は、どこにもありません。
②キルギス
キルギス人もじゃが芋を多く食べます。1人あたり年平均143キロを消費します。一番人気のじゃが芋料理はクイルダックとショルポです。香ばしいクイルダックは臓物と一緒に焼いたじゃが芋で、栄養に富んだショルポは羊肉とじゃが芋のスープです。
③ウクライナ
ウクライナではおよそ100種類のじゃが芋が栽培されています。ウクライナ人は1人あたり年平均で136キロのじゃが芋を食べます。一番のウクライナ料理は肉詰めの焼きじゃが芋です。ウクライナではベラルーシと違って、大部分の料理は生ではなく煮たじゃが芋から作ります。
ポーランド人もじゃが芋の料理が大好きです。1人あたり年平均でじゃが芋が131キロ食べられます。ポーランドでは17世紀まで王族だけが、珍味とされていたじゃが芋を食べました。しかし、好奇心の強い平民が深夜、王族の畑から知らない植物を盗むようになりました。そしてついに、じゃが芋料理は全ポーランドにわたってポーランド人の熱愛を獲得したのです。ポーランドのプリャツキというジャガイモケーキはベラルーシのドラニキに似ていますが、ドラニキと違ってプリャツキを作るのに粉を加えます。ベラルーシのじゃが芋はでん粉質が多く、ドラニキを粉なしに作ることが出来るためです。
⑥ルワンダ
じゃが芋は20世紀はじめ、ドイツの兵士とベルギーの宣教師がルワンダ人に紹介しました。ルワンダの食料安全保障はじゃが芋の生産に基づいています。同国のじゃが芋の収穫量を上回るのはバナナだけです。年平均で1人あたり、125キロのじゃが芋を食べます。幸いルワンダのじゃがいもは二期作です。カロリーの豊富なじゃがいも料理はルワンダ人を飢餓から救うもの。ある国ではじゃが芋料理は人々の舌を楽しませるものですが、ある国では人々の命の親なのです。