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ロシアの「ミラトルグ」社に続いて、ウラジオストク発祥の食肉加工品製造最大手の「ラチミール」がソーセージ製品の日本への試験出荷を開始した。2016年12月、ソーセージ製品と食肉加工品の輸出検査のため、日本の動物検疫の担当者が「ラチミール」を訪れた。日本の品質基準と安全要件は世界でも最も厳格なもののひとつと考えられている。そのため、日本に食品を輸出する企業にとって、輸出許可を得ることは自社製品のプレミアム品質を証明することとほぼ同じなのである。
「ラチミール」社は「ラチミール」と「ミャスノイ・リャド」の商標で各種ソーセージ製品、燻製品、半製品を約300品目、販売している。今のところ、日本に出荷されているのは一部の銘柄だけである。「ラチミール」のピョートル・ミゾノフ営業部長がスプートニクのインタビューで語った。
「現在、30品目以上の製品を日本に出荷しています。ロシア国家標準を取得したボイル・ソーセージの「マロチナヤ」と「ドクトルスカヤ」、豚肉と牛肉の加工品として牛肉の燻製「アロマトナヤ」、豚バラ肉の燻製「リュビテリスカヤ」、ポークロイン「オソブィ」、パストラミ「プラズニチナヤ」などです。他にも、ハム、セミドライソーセージ、ウインナー、ボロニアソーセージがあります。製品の出荷先は小売チェーン、ホテル、レストランです。しかし、今はまだ、日本人の味の好みを調査することを目的とした試験出荷です。今後、得られた情報をもとに品目を調整し、出荷量を増やしていきます。現在、日本への出荷には空路を利用しており、出荷量は500㎏に達しています。出荷量を増やす場合には、海上輸送を利用する予定です。」
こうすることで製品価格を大幅に引き下げ、競争力を向上させることができる。「ラチミール」にとって、日本以外のもうひとつの有望な市場が中国だ。同社はこのほか、ベトナムと香港の輸出許可を取得することも計画している。
全国食肉協会のデータによると、ロシアの食肉及び食肉加工品の輸出量は2016年に1.8倍に増加し、輸入国の数は倍増した。