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米Petroleum Equipment & Services Associationのレスリー・ベイヤー会長は月曜、共和党の下院多数党院内総務のケビン・マッカーシー氏宛ての書簡で、制裁の「非常に大きなエスカレーション」が、世界市場で米国企業への障害をつくり出し、アメリカ人コミュニティにおける雇用削減や景気後退を引き起こす可能性がある」と伝えた。
なお、フィナンシャル・タイムズ紙によると、米国石油協会(API)のジャック ・ジェラルド会長は制裁の発動を支持している。なおジェラルド氏は、「意図しない結果を避ける」ため、下院のメンバーらに法案を「根本的に変える」よう呼びかけた。一部の共和党員は変更する用意を示しており、主要な民主党員は、法案が上院と同じように承認されることを望んでいるという。
先に、エクソン・モービルなどのエネルギー企業は、対露制裁を強化する法案を懸念しており、法案が全世界におけるロシアのパートナーとの石油ガスプロジェクトの停止につながるかもしれないと発表した。
また、ドイツのガブリエル外相とオーストリアのケルン首相は、エネルギー分野における対露制裁を強める米国の法案を痛烈に批判した。ドイツの外務省サイトに6月15日に公開された共同声明には、新たな制裁がガスパイプライン「ノルド・ストリーム2」の建設の一環でロシアと協力している欧州企業の脅威となりうるとある。さらに、制裁強化は欧州企業の経済的利益や欧米関係に悪影響を及ぼす可能性があるということだ。