スプートニク日本
調査結果によると、回答者の83%が、米議会が承認した新たな対ロシア経済制裁を「誤った」政策だとしている。「正しい」と答えた人は6%だけだった。そして77%が「米国は制裁を利用して自国経済を強化しようとしている」と考えている。
同誌によれば、この調査はドイツ企業「ウィンターシャル」の依頼で7月7日から11日にかけて実施された。同社は、ガスパイプライン計画「ノルド・ストリーム2」に9億5千万ユーロを出資している欧州のエネルギー企業グループに属している。このパイプラインはロシアの大企業「ガスプロム」が建設している。この計画が米独間の紛争の原因となっている。米議会が準備した法案には「この計画は受け入れられるものではなく、欧州は米国からの燃料の輸入を優先すべきだ」と書かれている。6月中旬にこの考えが発表されたあと、ドイツ政府は新たな制裁法案に抗議の意を表明した。
制裁以外についても、調査では過去数年間と比べて「ドイツにおける米国の評価が大きく下がっている」ことが明らかとなった。特筆すべきは、現時点では回答者の13%しか、米国を「エネルギーの信頼できる供給元」とみていない、ということだ。今年3月にはこのように答えた人の割合は全体の24%、2013年にはおよそ50%だった。
それと同時に、米独間の紛争は、ドイツ国民のロシアに対する印象の改善にはつながっていない。今年3月には、ドイツ国民の38%がロシアを「信頼できるパートナー」だと考えていたが、7月にこの数字は34%に減少した。一方、ウクライナ危機の始まりとクリミア併合以前の2013年には、ロシアを信頼すると答えた人の割合は53%だった、とシュピーゲル誌は伝えている。