スプートニク日本
生物学的観点から考えると、キスは他の人との最も広範な情報の交換である。匂いと味は、相手が自分に受け入れられるかを無意識のうちに判断させる化学的コミュニケーションのチャンネルである。
キスは寿命も延ばす。1980年代に行われた調査によると、仕事に出かける前に妻にキスをする男性は、そうしない人と比べて事故に遭う確率が低く、収入もより高かったという。
キスは免疫力も高める。キスをすることで人は微生物を交換することになる。新たな微生物は免疫システムを活性化させ、病気に対する抵抗力を高めることになる。
長い時間キスをすることはストレスによる「コルチゾール」というホルモンのレベルを低下させ、危険から守られているという感覚をもたらす。
3分の2の人々はキスをするとき頭を軽く右側に傾ける。これは人が行動する際の非対称性、例えば字を書くときに右手を使ったり、右目で目くばせしたりしがちであることの一例である。
キスの長さの世界記録は58時間35分58秒、あるタイ人夫妻のものである。
キスをするときは顔のおよそ146の筋肉が使われる。この運動は顔にしわができるのを防ぐ働きがある。さらに1分間キスをすると26カロリーを消費する。
研究者らは、人間の脳には暗闇で愛する人の唇を見つけるのに役立つ特別な神経細胞が存在するということを突き止めた。
キスをするときには、身体に負荷がかかったときやコカインを摂取した時と同じ神経の反応がある。心臓の鼓動が速まり、呼吸の回数が増す。
キスをすることには、弱った身体を活性化させ緊張を和らげる効果もある。脳内で喜びの感情を呼び起こし同時に痛みを取り除く物質「エンドルフィン」がつくられるのだ。