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現在のバイカル地溝(地殻の割れ目)は数千万年前、新生代に誕生し、5百万~7百万年前からその活動が活発になった。
科学雑誌「Gondwana Research」の特別号に掲載された発表では、「ユーラシア大陸の中央部の地殻には巨大な裂け目であるバイカル地溝帯がある。バイカル地溝帯は徐々に広がっており、地球力学的状況が変わらなければ、2千万年後には現在最大のユーラシア大陸は再び2つに分裂し、現在バイカル湖がある地域には新たな海が出現することになる」と述べられている。
研究者らはバイカル湖の歴史を解明する中で、バイカル地溝が出現する以前の中生代(およそ1億~7千万年前)からこの場所に地溝盆地がいくつか存在していたという結論に達した。
数千万年の間地溝帯は非常に穏やかに発達していたが、その後地溝では非常に急激に山地が発達し始め、同時に盆地が崩壊し始めた。その最も深い盆地の裂け目は、説によって異なるが、深さ7~10キロに達した。この裂け目の中央、年代が最も古い部分が現在のバイカル湖である。
バイカル湖周辺の山地は年平均5~6ミリの速さで発達し続けているが、これは非常に速いスピードである。盆地の底は1年におよそ3~4ミリの速さで深くなっている。
もし山地の発達と盆地の沈下のペースがこのまま維持されれば、ユーラシア大陸は再び2つに分裂する、と研究者らは考えている。
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