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1日に行われたカタルーニャ州の独立を問う住民投票をスペイン政府は違法と呼び、憲法裁判所は実施を「凍結」した。だがカタルーニャ自治政府によると、独立には投票した人の90%が賛成した。
仏紙ル・モンドは、欧州の諸政府が、警察からの前例のない暴力を伴った住民投票の結果にはっきりとコメントを出すことを避けていると指摘した。
また多くの観察者の目には、警察権力による厳しい行動が地域の分離主義を正当化し、むしろスペイン中央政府の立場を弱めるものだと映った。ル・モンド紙によると、欧州委員会は今に至るまで沈黙を保つか、スペインで起きた可能性のある民主主義的原則の侵害が他の機関により調査されるべきだと説明することを選んでいる。
ル・モンドによると欧州委員会のジャン=クロード・ユンケル委員長は、一連の欧州委員会の政治家の呼びかけに関わらずスペイン中央政府とカタルーニャ自治政府の仲介役を辞退した。
#BREAKING #LIVE: #Spain's #police forcing citizens to leave polling stations. Violence against #Catalan pacifism. Who wants to live so?? #1O pic.twitter.com/4G4B5grxzH
— Mireia (@Holaiquetal) 1 октября 2017 г.
独紙ディー・ツァイトは一方、住民投票がもちろん違法で、その結果を認めることは出来ないと強調した。さらに、全ての票が規則に沿って投票されたかも不明だと疑念を挟んだ。
ディー・ツァイトは、EUもこの衝突で多くの誤りを犯しているとして「長い間ドイツやEU本部は分離主義者の奸計に昔話やスペイン内部の衝突を見ていた。衝突には誰も介入しなかった。EUはスペイン中央政府からの弾圧と、人権侵害へのカタルーニャ自治政府の冷たい打算が例になることを許してはいけない」と指摘した。
デア・シュピーゲルは一方、バリケードの双方を批判し、警察による過度の暴力には必要性が一切なかったと指摘。「少しでも賢明な欧州政府は1つとして、この住民投票を認めなかっただろうからだ」とした上で、カタルーニャ州で起きた出来事はスペインの安定だけでなく、欧州にとっても危険な火薬だと結論づけた。
英紙フィナンシャル・タイムズは、投票に伴った衝突がスペイン中央政府の状態に悪影響を及ぼすと指摘。
米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は、カタルーニャ自治政府が一方的に独立を宣言すれば、スペインのラホイ首相は最終手段に打って出て、カタルーニャ州の自治州というステータスを取り下げる可能性があると仮定した。WSJは他紙同様、投票実施の最中にけがをした数百人の負傷者という存在が、ラホイ首相が危機解決をするための余地を限りなく小さくしていると指摘した。