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生産の最後のラインが停止したのは現地時間で3日に深夜。これをもって半世紀以上に及ぶトヨタ自動車の豪州における海外生産拠点は幕を閉じた。
解雇された社員のなかで勤続年数19年の古参組のマシュー・キンソン氏は記者団からのインタビューに次のように語った。
「我々の多くはこの20年は入社にあたって面談を受けていない。ここにきてからこの方、多くの変化があった。私たちの頃は会社の渡した用紙に記入すると翌日からもうラインで働いたものだった。
現実は厳しいため、何らかの困難は生じるだろう。だが私はみんな、仕事を見つけられないのではないかという心配は特にしていない。」
キンソン氏は工場閉鎖前にトヨタ工場は社員らに対し、異なる職能を得る機会を設け、面接の結果によって職能訓練を行うなど、解雇後の就職に配慮してくれたと指摘している。
9月のマスコミ報道によれば、トヨタ自動車はアルトン工場の閉鎖までの期間限定で、カムリ・コメモラティブ・エディション2017の最後の生産に着手することを明らかにしていた。このバージョンの生産台数は54台。そのうち2台はそれぞれ日本、豪州にあるトヨタ博物館に収められることになっている。
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