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シグナルは中国の量子科学実験衛星(QUESS)を介して7400キロ以上離れた距離に送信された。先に、中国の研究グループはその量子通信衛星から、地球上の2地点に「量子もつれ」光子ペアを瞬時に送ることに成功した。2地点は1200キロ離れており、史上最大の距離になった。この成功により、量子テレポーテーションによる、ハッキングが不可能な情報網の創設へと重要な一歩を進めた。
「フィジックス・ワールド」によると、新たな実験では量子鍵配送が3段階で行われた。1つの秘密鍵は衛星とウィーンにある天文台の間で生成され、2つ目の秘密鍵は衛星と北京にある天文台の間で生成され、その後、2つの鍵が衛星で一つの新たな鍵となり、両方の地上ステーションへ配送された。
中国は将来的にロシア、ドイツ、イタリア、シンガポールとも同様の会議を行う計画。
いわゆる量子暗号通信はこの2つの問題を解決する。量子力学の基礎原理である確定性原理により、「第3者」がデータチャネルから情報を解読したり、暗号化に用いる鍵を盗むことができなくなるのだ。途中で誰かが量子暗号通信をハッキングしようとすると、光子の性質が変わるため、もともとの送受信者はその変化を検出して再送信することができる。
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