スプートニク日本
エルドアン大統領は、トルコと米国のビザ問題を引き起こしたとして米国のジョン・バス駐トルコ大使を非難し、「危機(ビザ問題)をつくり出したのはここの(駐トルコ)米大使だ。米国がトルコのような米国にとって戦略的に重要な国に、自分に責任を負わない大使を任命することは容認できない」と述べた。
またエルドアン大統領は、クルディスタン労働党(トルコで活動が禁止されている)と関係するトルコがテロ組織と見なすシリアのクルド人自衛隊に武器を供給しているとして米国を非難した。
大統領は「我々が、あなた方(米国)から武器を購入することを望むとき、あなた方は議会の名を引き合いに出す。だが、あなた方はテロ組織には武器を無料で与える。シリア北部には武器を積んだトラック3500台が到着している。我々の南の国境全域のテロ回廊はテロ組織ダーイシュ(IS、イスラム国)と戦うためにつくられたと、誰が主張できるのか?目的は、トルコを取り囲むことだ。彼らは我々を目くらでつんぼだと考えている。だが、そのようなトルコはもはやない」と述べた。
トルコと米国の関係は、先週在イスタンブール米総領事館のメティン・トプズ職員が逮捕されたのを受け、悪化した。在トルコ米大使館は先に、在イスタンブール米総領事館の職員逮捕について米政府の深い懸念を表明し、同職員に対する告発は根拠がなく、トルコとの古くからのパートナー関係を損なうとの考えを表した。
トルコの裁判所は4日、トルコ当局が昨年7月に起こったクーデター未遂事件を企てたと考える「FETO(フェト)」と接触したとして、在イスタンブール米総領事館のメティン・トプズ職員を逮捕した。
米大使館は10月8日からトルコ国内での非移民ビザの発給業務を中断、これを受けトルコも米国人へのビザ発給を停止した。