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ロシア中銀が金の購入量を増やしたのは、米国やEUが対露制裁を導入してからのこと。それ以来ロシア中銀は他国の中銀より年100トン多く金を購入している。
スプートニクはアルゼンチン中銀の元頭取でブエノスアイレス証券取引所の理事長を務めた経験がある金融コンサルタントのガブリエル・ルビンスタイン氏に、露中銀の記録的な金購入テンポの理由を伺った。
ルビンスタイン氏は、「通貨が価値を落としかねない完全に破壊的な状況が国家間で起きた場合、政府は戦略的および防衛的理由から金を蓄える」と説明する。
ルビンスタイン氏は「そのため、将来的に他の主要通貨や証券になる金塊を持つ方が好ましい。この永遠の財源は他の金融資産に比べて本当の価値を持つ(……)ロシアはドルより金を保有するほうが得策だと見ている。(……)仮定ではあるが、もしロシアが多くのドルを持つようになり、米国がロシアに打撃を与えようとすれば、為替操作や(通貨)発行国による他の行動によってそれは可能だろう」と結論付ける。
露中銀はこの10年間で金・外貨準備の管理方針を大きく変えた。何よりそれは、準備高のユーロを40%から26%に減らし、金の保有量を80億ドルから736億ドルに増やしたことに現れている。