大飯原発1・2号機廃炉へ 関電、採算合わず

© AP Photo / Shizuo Kambayashi大飯原発【資料写真】
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関西電力が大飯原子力発電所1、2号機(福井県おおい町)を廃炉にする方針を固めた。日本経済新聞などが伝えた。東日本大震災後、小型の原発の廃炉が進み始めたが、大飯原発のような100万キロワット超の大型の廃炉が決まるのは東京電力福島第一原発を除くと初めて。

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100万キロワット前後の大型原発は各社が再稼働を目指してきた。だが震災後に安全対策で費用が膨らみ続けている上、電力需要も伸び悩んでおり、大型でも採算をとることが難しくなってきた。

関電は再稼働を決定済みの7基の原発の安全対策で約8300億円が必要になる見込み。大飯1、2号機も動かすと総額は1兆円を超える。廃炉を選んでも30年間程度の作業で1基あたり数百億円のコストがかかる模様だが、再稼働にかかる費用よりは少ない。朝日新聞によると関電は、2基を動かして火力発電の燃料費を減らしても、安全対策費に見合うほどのメリットはないとの判断に傾きつつある。

関電の2016年度の販売電力量は、10年度に比べて約2割減少している。震災後に節電意識が広く浸透したことや、小売りの全面自由化により顧客が新電力に流出したためだ。大飯1、2号機などの廃炉で発電能力は約1割減少するが、需要も減っているため供給に支障は出ない見込み。

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