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文書の内容は定かではないが、歴史家らはこれらの機密文書によってケネディ大統領暗殺事件の実行犯リー・ハーヴェイ・オズワルドの目論見を米情報機関が知っていたのかどうかが明らかになるとの見方を示している。
ケネディ暗殺は、陰謀論者たちの間で最も人気のあるテーマの一つだ。ケネディ大統領暗殺事件の裏側には情報機関あるいはリンドン・ジョンソン副大統領がおり、リー・ハーヴェイ・オズワルドは単独犯ではなかったとする説が存在する。しかもオズワルドは逮捕から2日後に射殺されており、陰謀論者らは情報機関が証拠を隠滅するために行ったと考えている。
歴史家らは、文書の大部分がオズワルドに関するものであると考えており、CIAがケネディ大統領暗殺前にオズワルドを知っていたかが明らかになることに期待している。ワシントン・ポスト紙が報じた。
なお、情報機関がオズワルドを危険人物であると判断し、それを政府に警告したのかどうかは未だにわからない。CIAが文書の公開に反対しているのは、まさにこれが原因なのかもしれない。CIAは、情報機関がオズワルドを見逃し、見落としによって暗殺を防げなかったとするよう明確に指示することができる。
一方で全員がこのような陰謀説を支持しているわけではない。ケネディ暗殺に関する陰謀論はデマだとする書籍を執筆したジャーナリストのジェラルド・ポスナー氏は、もし文書にケネディ大統領暗殺に関する陰謀あるいは別の説の存在を指摘する何らかの記載があったならば、すでにそれらは知られていただろうと述べている。現在ケネディ大統領暗殺に関する非公開の資料は約1%。資料の88%は完全公開され、11%が一部省略して公開されている。