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モスコビシ氏はユーロ圏財務相会議後の記者会見で、「危機が過去のものとなったことは明らかだ。(経済は)成長している」と述べた。
EU統計局によると、ギリシャを除く全てのユーロ圏諸国で2016年に経済が成長した。欧州委員会は、2017年と2018年には全てのユーロ圏諸国で経済成長が見込めるとしている。それによれば、失業率はユーロ圏全体で約9%と依然高い水準のままだが、今後は低下も予想されるという。
ユーロ圏では2010年から、経済・財政分野での問題が原因で、特にギリシャ、アイルランド、ポルトガル、スペイン、キプロスといった国々が国外からの財政援助に依存することを余儀なくされた。既にギリシャ以外の全ての国は、国外からの融資計画に頼る必要はなくなっている。融資を受けることと引き換えに各国は、改革も含めた自国経済の修正を行ってきた。
危機に際してEU当局は、いわゆる「銀行同盟」の創設も含め、ユーロ圏内の財政・経済統合を強化してきた。