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パンテレエフさん夫妻がステパンと出会ったのは動物園。その時ステパンは生後3ヶ月だった。ステパンは森にひとりぼっちでお腹を空かせ、病気だったところを猟師に発見され、動物園に引き渡された。だが他の熊たちがステパンを受け入れず、エサを食べさせてもらえなかった。そこでパンテレエフさん夫妻はステパンを引き取り、面倒を見ることで動物園側と合意した。ステパンは大きくなり、家族の一員となった。ステパンはモスクワ郊外で「育ての親」と一緒に暮らしている。ステパンには自分の部屋もある。ステパンはお手伝いもするという。また冬が大好きで、雪の中を転がったり、夜になると家族と一緒にソファーに座ってテレビを見る。
パンテレエフさん夫妻の息子、アレクセイさんは、通信社スプートニクのインタビューでステパンについて次のように語ってくれた-
今ステパンの体重はもう300キロ弱になりました。性格は変わっていません。ステパンは疑うことを知らず、従順で、恐らく世界で一番優しい熊だと思います。ステパンは毎日、肉、魚、卵、野菜をおよそ25キロ食べます。ハチミツと練乳が大好きです。撮影の謝礼はステパン用にとっておき、すべて食事代になります。
ステパンのサイトもある。ステパンは結婚式やお祝い、その他のイベントに呼ばれる。そこではまるで猫のようにステンパンと遊ぶことができる。またステパンは写真撮影にも何度も参加している。パンテレエフさん一家によると、これまでステパンは一度もほんの小さな攻撃的な兆候さえ見せたことがないという。ステパンに近づいて撫でたり、手を握ったり、さらにはステパンのどっしりとした大きな背中の上に座ることもできる。
熊を手なずけるのはとても難しい。熊を飼いならすことに成功するのは非常に稀だ。熊はやさしそうに見えるが、実はとても狡猾で賢い猛獣だ。ステパンのような熊は野生には存在しない。なおヒグマの平均寿命は野生下で20年から30年、飼育されている場合は47年から50年とさている。