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論文は科学誌『The Lancet Psychiatry』に掲載された。
論文が指摘するところ、統合失調症患者の4人に1人は治療にも関わらず幻聴を経験している。
実験には18歳から65歳の、統合失調症スペクトラム障害や情動障害を持つ患者150人が参加。参加者は半分に分けられ、75人が精神科医の治療を、残りの参加者が「アバター治療」を受けた。参加者は全員、薬を摂取し続けた。
第2グループは半月間、毎日アバターと会話。アバターの話す内容は自動ではなく、隣の部屋にいる医者が、患者の幻聴の特徴に合うよう声とフレーズを変え話していた。
実験の結果、劇的な改善が見られた。患者たちはアバターと話すことで、立ち向かうことを学んだ。研究者によるとこれは、頭の中の声が完全にコントロールされているという考えにシフトする。
12週間後にはアバター治療を受けた75人の7人から幻聴が消えた。一方、精神科医のもとで治療を受けたグループから幻聴が消えたのは2人だった。
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