スプートニク日本
北海道松前町沖の無人島、松前小島では先月28日、北朝鮮から来たとみられる木造船が停泊し、10人いる乗組員の一部が上陸していたことが確認されている。
これまでの調べで、木造船には「朝鮮人民軍第854部隊」と、ハングルと数字で書かれたプレートが取り付けられていたことがわかった。警察は軍との関わりなどについて調べることにしている。
北朝鮮では、朝鮮労働党や政府機関と同様に、軍も農場などとともに水産事業所を所有して経済活動を行っており、各部隊などの傘下に所属する漁船が、漁獲量や海産物の売り上げで一定のノルマを課され、漁に出ているという。
今回のプレートについて、北朝鮮経済に詳しい環日本海経済研究所の三村光弘主任研究員は、「北朝鮮では軍所属のプレートが付いた船で漁に出ることは珍しくなく、乗組員も軍人ではなく、一般の漁業者が大半とみられる。そもそも、こうした軍所属のプレートを付けて特殊任務などを行う可能性は低いのではないか」と述べている。
また毎日新聞は社説で、北朝鮮は沿岸部の漁業権を中国に売却したため、自国漁船が外洋に出ざるをえないとされると指摘している。