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調査では、今後30年の間に大地震の起きる可能性はおよそ40%とされている。スプートニクはこの40%という数値が果たして誇張ではないかについて、ロシア内外で最大級の地球物理学のセンターとして知られるロシア科学アカデミー、シュミット記念地球物理学研究所勤務のアレクセイ・リュブシン氏に見解をたずねた。
「メキシコだ。チリも大型の地震が昔から頻繁に起きている。1960年に発生したものはチリ大地震と呼ばれるが、当時の揺れの規模はマグニチュード9.3から9.5だったと評価されていることからこうした名称がついたのも当然だといえる。津波は高さ10メートルにも達し、その影響は日本やフィリピンにも達した。トルコ、イランも非常に危ない。それは北アナトリア断層帯がトルコを横切ってイランまで続いているからだ。2017年、イランとイラクの国境で起きた地震は破壊力が大きく、400人もの人命を奪い、今年で最も恐ろしい天災となった。地震学者らの調査では、北アナトリア断層帯は最大でマグニチュード7.8の大地震を起こしかねない。そうなればイスタンブールなどひとたまりもない。」
「一番危険が大きいのはカムチャッカ半島南部とペトロパヴロフスク=カムチャツキー市。地震はほとんどの場合、大洋の深海部で発生している。このため一番危険なのは津波だ。だが日本と異なりペトロパヴロフスク=カムチャツキーの沿岸部は高所にあるため、高い津波が発生しても町が浸水することはない。ただし港の周りの小規模ゾーンは例外だ。」
ヨーロッパも例外ではないのか?イタリア半島の中心部で発生する地震は弱く、通常はマグニチュード6.6を超えない。
これでは全く地震発生の危険性のない場所は存在しないことになる。だが一方でいいニュースもある。研究者らは最も破壊的な地震は通常350年から400年の周期で起きることを裏付けたからだ。