スプートニク日本
通信社スプートニクは、露日知事会議がどのように設立されるのか、また露日間のビザがいつ廃止されるのかについて分析した。
知事会議とは?
コサチョフ委員長によると、ソ連時代にはソ日知事会議が存在していたが、現代ロシアではこのようなフォーマットでの活動はまだ定着していない。同氏は「現在我々はより体系的な基盤で同作業に着手した」と指摘した。
日本には、都道府県の知事で組織された「全国知事会」という団体がずいぶん前からあり、現在は京都府知事の山田啓二氏が会長を務めている。一方、ロシアにはこのような団体がないため、ロシア側からはワレンチナ・マトヴィエンコ氏が議長を務めるロシア上院が知事会を監督することになる。
コサチョフ氏によると、日本との協力により積極的な関心を持つロシアの12の構成主体に対し、知事会の作業への参加を呼びかける招待状がすでに送られた。
知事会の準備作業の組織は今年5月にも完了する予定。なおコサチョフ氏は「知事会議の作業開始を安倍首相のモスクワ訪問に合わせることはしない。我々は新たな形での同メカニズムの始動が正しいと考えたに過ぎない。そしてすべての前提条件は、そのためにある」と指摘した。
露日間のビザが廃止されるのはいつ?
ロシア上院議員団の訪日中に、コサチョフ氏と日本の世耕弘成ロシア経済分野協力担当兼経済産業相が、露日間のビザ廃止の可能性について議論した。コサチョフ氏は記者団に「私は個人的にロシアの議員として、もちろん日露間のビザの早急な廃止を支持している。私はこれが一定の島々の共同経済開発案の実現などにおける前進を可能とする重要な要素になると考えている」と述べた。
現在、沿海地方、サハリン州、カムチャツカ地方で日本人向けのビザ緩和制度が導入されている。2017年1月からは日本を訪れるロシア人向けのビザ発給要件が緩和された。
一方、完全なビザ廃止について述べるのは時期尚早だ。コサチョフ氏は「この問題への関心は双方が表しているが、まだ具体的な行動は一切見られていない。繰り返すが、このテーマは私にとってより大きな動きを必要とするものである」と述べた。
またコサチョフ氏は、ロシアのラブロフ外相が上院での演説で、ロシアにとってビザの簡素化や廃止が焦眉のテーマである国の一つとして日本を挙げたことを指摘した。