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この文脈で北朝鮮からの脅威は安倍首相にとって好都合でしかない。9条改正の強い賛同者である安倍首相は自衛隊の明記と合憲化に確固とした意思を示す。実際、武装水準と防衛省の存在からは事実上、自衛隊を軍以外の何物でもないと考えることができる。しかし!日本人の大半は日本が戦争に引きずり込まれることを懸念し、慣れ親しんだ平和主義を主張する。9条変更の考えは無条件的な賛同を世論で得ていない。2月18日の安倍首相の散歩中にもジョギング中の男性が憲法改正をしないよう声をかけたという。
「日本の外交官は北朝鮮に対する日本の政策の支持をパートナー国から得るため、好都合なケース全てを利用する。最後にこうした証拠が得られたのは、今年1月の安倍首相の欧州歴訪と2月の河野外相によるブルネイとシンガポール訪問だ。日本は北朝鮮への制裁と圧力政策を続ける方針で、他国にも参加を呼びかける。日本は五輪中に兆候が見られた朝鮮半島の南北関係の改善について耳にしたくもない。日本政府指導部は、韓国への友好を示すことで新たなミサイル実験準備に向けた時間を稼いでいるだけだとして、『北朝鮮の微笑外交』を信用すべきではないと主張する。安倍首相は韓国の文在寅大統領に、五輪開催中に延期している米韓合同軍事演習を可及的速やかに再開するよう要請したが、望んだ答えは得られなかった。」
「隣国との関係が悪いことは、安倍首相にとって全く好ましくない。そのため、自民党総裁選を前にした最も可能性のあるシナリオは、日本が韓国や中国との関係改善に走るというものだ。だがこれは、長期的な米国志向や中国抑制、北朝鮮への強硬的な立場の放棄を意味しない。いずれにせよ、日米による同地域での最近の発案は全て、中国の政治・経済的野望の抑制に向けられている。」