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在ロンドン露大使館の広報官の表した声明は次の通り。
「ロシア人専門家らは事件の実況へもアクセスできず、ソールズベリーで実際何が起きたのか、英特務機関が事件にどの程度関与しているのかを独自に判断する可能性も有しておらず、単に化学兵器禁止機関の専門家らの報告書しか持っていない。この状態で、ますます多くの疑念が湧きおこっている。
こうした様相は神経剤による中毒に特有なものではないばかりでなく、かなり高い確率で、ポートン・ダウンで確証された有毒化学物質が、昏睡状態にあった女性被害者からの血液採取の前に、その血液内に注入され、それがゆえに生化学反応に入れなかったことを間接的に物語っているといえる。」
同事件に関連し、英国のメイ首相はロシア外交官23人の1週間以内の国外追放や、ハイレベルでの2国間コンタクトの凍結などを含むロシアに対する一連の措置を発表した。
これを受けてロシア外務省は英国大使館職員23人の国外退去処分、また在サンクトペテルブルク英総領事館の閉鎖や、その地位の曖昧さに関連して英国の機関「ブリティッシュ・カウンシル」の活動停止を通告した。
ロシアは同事件への関与を断じて否定し、英国の非難を証拠のない挑発だと指摘している。
3月18日、ロシアのプーチン大統領は、かつてのロシア連邦軍参謀本部情報総局(GRU)のスパイだったスクリパリ氏が毒性の神経剤で暗殺されかかったことに関し、ロシアを非難するのはばかげたことであり、そんなことは誰にも許されるものではないし、しかも今は大統領選とサッカーW杯ロシア大会が行なわれる直前であると述べた。プーチン氏は、ロシアには化学兵器はない、化学兵器は国際社会の監視者らの管理のもと、根絶したと強調した。また、プーチン氏は、ロシアはスクリパリ氏の事件について協力して捜査する用意があるが、それには相手方であるイギリスが合同捜査に興味を示す必要があると述べた。