アースデイ 人類がゴミに打ち勝つチャンスはあるか?

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4月22日、国連総会が地球の日(アースデイ)を宣言。世界150カ国の数億人がアースデイを祝う。これは大きな意義があるが、環境汚染問題は1日で解決されない。人類は陸地や海洋だけでなく、宇宙空間まで汚しおおせた。

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4月初頭、スペイン南部ムルシア州の海岸で体長10メートルの死んだマッコウクジラが見つかった。胃の中からは約30キロのプラスチックなどのゴミが見つかった。ゴミが腹膜炎を引き起こしクジラを殺した。この事件はゴミ対策と海洋でのプラスチック除去キャンペーンの新たな波を呼んだ。

​​世界の海の汚染問題は世界的な危機になりつつある。国際連合環境計画(UNEP)のデータによると、毎年800万トンのプラスチックごみが海に流出。海鳥や海洋哺乳類が死ぬ原因になっている。状況に変化がなければ、2025年までに海中を泳ぐ魚3トンにつき1キロのプラスチックが浮かび、2050年にはプラスチックのほうが多くなる。国際NPO団体「オーシャン・クリーンアップ」の算出だ。

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同団体が今年3月、科学誌『Scientific Reports』に掲載した太平洋ゴミベルトの3年間の調査結果は、その面積がすでに日本の面積の4倍以上で、現在も大きくなり続けていることを示した。太平洋ゴミベルトはそのサイズから「東のゴミ大陸」と呼ばれる。同海域には北アメリカ大陸や日本を含む太平洋北部全域からのゴミが蓄積。海洋にとって有毒なゴミの山は主にプラスチックの大片ないし小片からなっており、少なくとも7900万トンだと見積もられる。グリーンピースの研究によると、海洋ゴミは全世界の生物種の少なくとも267種に悪影響を及ぼす。マイクロプラスチックは海洋生物の体内に入り、食物連鎖に組込まれることで、最終的に人間の机の上に並ぶ。

米カリフォルニア大学の環境学者の算出によると、プラスチックの工業生産が始まった20世紀中頃からプラスチック80億トン以上が作られており、生産量は年々伸びている。しかしリサイクル率は9%に満たない。さらにプラスチックごみの12%は燃やされて有毒物質を大気中に放出する。残りの79%は埋め立てに使われたり、海上に蓄積している。

環境汚染問題は長い間当局が行動を起こさないために深刻化している。4月、モスクワ郊外の諸都市ではごみ廃棄場に反対する集会が開かれた。住人たちは地元当局に対し、環境や大気を汚染するごみ廃棄場の問題を解決するよう要求。ロシアのプラスチックごみは全固形廃棄物のうち約6%を占めるが、金属やガラス、タイヤ、紙、ダンボールと並び再生原料として利用する方法が存在する。

ウリヤノフスクの企業「プラストリスルス(プラスチック・リソース)」のエフゲニー・マトロソフCEOはスプートニクのインタビューに対し、次のように述べた。

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「すでに8年、私たちはプラスチック廃棄物の回収とリサイクルを行っている。この間、1万6000トンのプラスチックをリサイクルした。私たちは廃棄物を再生原料に変え、それで金銭を得ている。これは私たちのビジネスだが、世界的な環境問題解決への私たちの貢献でもある。つい最近、ウリヤノフスク州の代表団メンバーとして私は、環境の専門家が多大な注意を割いている日本に滞在した。この問題における日本の実務的な経験は、興味深く、非常に有益だ。」

最近、国際研究グループが、ペットボトルの原料であるポリエチレンテレフタラート(PET)を分解できる酵素に関する中間研究成果を発表。この酵素は最初、大阪府・堺市のリサイクル工場から見つかった。この酵素は、PETをエネルギー源とする「Ideonella sakaiensis」バクテリアから作られる。チームは酵素を改良し、「PETase」と名付けた。PETaseはわずか数日でPETを分解し始める。この発見は、プラスチックゴミのリサイクルにおける革命につながる可能性がある。比較のため、自然界ではプラスチックは100年かけて、そしてポリエチレンフィルムは200年かけて分解される。

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