チェコ大統領 神経剤「ノビチョク」のチェコでの製造の事実を認める

© REUTERS / Henry Nichollsスクリパリ氏服毒未遂事件
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チェコのゼマン大統領は、自国の国防学術調査研究所が神経剤「ノビチョク」(有毒物質A-230)を製造し、その実験を行ったことを明らかにした。ゼマン大統領は特務機関のレポートを引用して、声明を表した。

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ゼマン大統領の演説はTV「バランドフ」局によって生中継で放映された。

「安全保障情報民間防諜庁の情報は、マル秘の機密的なものではないため、書いてある内容を読み上げることができる。2017年11月、ブルノにある国防学術調査研究所は分類名ではA-230とされる神経剤の試験を行った。」

スクリパリ事件 毒物外交 - Sputnik 日本
スクリパリ事件 毒物外交
「我々の元で少量の『ノビチョク』が製造され、テストされたが、その後、抹殺された。それがいつ、どこでのことか、我々は知っている。だからこうしたものを一切知らないふりをするのは、偽善的なことになる。」

これより前、ロシア外務省のザハロワ公式報道官は声明の中で、ロシアの元スパイ、セルゲイ・スクリパリ氏と娘のユリアさんの服毒未遂事件に使われた神経剤、「ノビチョク」を合成しえた数か国を列挙しており、その中にチェコもあげられていた。

  • スクリパリ氏服毒未遂事件

3月4日、英南西部ソールズベリーでスクリパリ氏と娘のユリアさんが何らかの物質の中毒により重体に陥り、病院に搬送された。なおロシアでスクリパリ氏はスパイ行為で有罪判決を受けている。英国は襲撃事件にはロシアが関与していると主張しているが、未だにその証拠が提示されていない。

同事件に関連し、英国のメイ首相はロシア外交官23人の1週間以内の国外追放や、ハイレベルでの2国間コンタクトの凍結などを含むロシアに対する一連の措置を発表した。

これを受けてロシア外務省は英国大使館職員23人の国外退去処分、また在サンクトペテルブルク英総領事館の閉鎖や、その地位の曖昧さに関連して英国の機関「ブリティッシュ・カウンシル」の活動停止を通告した。

ロシアは同事件への関与を断じて否定し、英国の非難を証拠のない挑発だと指摘している。

  • ロシアの反応

3月18日、ロシアのプーチン大統領は、かつてのロシア連邦軍参謀本部情報総局(GRU)のスパイだったスクリパリ氏が毒性の神経剤で暗殺されかかったことに関し、ロシアを非難するのはばかげたことであり、そんなことは誰にも許されるものではないし、しかも今は大統領選とサッカーW杯ロシア大会が行なわれる直前であると述べた。プーチン氏は、ロシアには化学兵器はない、化学兵器は国際社会の監視者らの管理のもと、根絶したと強調した。また、プーチン氏は、ロシアはスクリパリ氏の事件について協力して捜査する用意があるが、それには相手方であるイギリスが合同捜査に興味を示す必要があると述べた。

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