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共同記者会見はプーチン大統領がまず口火を切り、会談を「関係改善への第一歩」と評価した。
プーチン大統領は「二国関係が複雑な時期にあることは万人の眼に明らかだが、この困難、緊張した雰囲気は客観的な原因を持つものではない」と述べ、これに関してロシアと米国は、あらゆる共通の脅威を解決するために尽力する必要性があることを特に強調した。
プーチン大統領は、今回、米国側に対し、二国関係の問題解決の模索のための合同の専門家会議の創設およびテロ対策の作業グループの創設などをはじめとする複数の具体的な提案を行ったことを明らかにした。
これに補足してプーチン大統領は、経済協力の拡大、ウクライナ情勢、中でもミンスク合意の遂行の必要性に特に注意が払われたと語った。またプーチン大統領は、トランプ氏との会談でシリアの人道危機の解決にロシアと米国がリーダーシップを発揮できるよう期待を表したことを明らかにしている。
トランプ大統領もこれを受け、プーチン大統領とは「オープンで実りの多い対話」ができたと指摘。特に、ロシアとの対話はグローバル世界、安定に貢献するものであるにもかかわらず、民主党員らは妨害し、悪化させること以外、何もしようとはしないと強調した。トランプ大統領自身はグローバルな目的の達成のためにこの対話を行う構えだと表明した。
トランプ氏はまた、プーチン大統領とロシアは朝鮮民主主義人民共和国の核問題解決のために米国と共に作業を行う構えであるはずだとの確信を表した。これに対してプーチン大統領もこの方向性における米国の尽力を評価した。
会談では前向きな結果が得られたにも関わらず、両首脳とも依然として多くの意見の相違があることは隠してはいない。トランプ氏は、クリミアはロシアに違法に編入されたとの立場を堅持しているものの、プーチン大統領はロシア側は別の見方をしており、ロシアにとってはこの問題は解決済みであると語っている。