日本、プルトニウム削減へ しかしどの方法も高リスク

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日本政府は国内プルトニウムの「余剰分」削減を検討している。日本はウランとの混合酸化物(MOX)燃料に加工して原子炉で再利用するためのプルトニウムを47トン保有。2011年の福島第一原発事故のあと原発稼働率が減少してから、削減が進んでいない。MOX燃料を使う再稼働済み原子炉3基の消費量はわずか年間1トンである。

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削減の必要性は何よりも、核不拡散と核テロリズムの防止の観点からの国の安全保障によるもの。また日本の膨大な保有量は、核兵器開発の試みと疑う根拠を与える。そのため日本政府はこの問題に取り組んでいる。だが保有量が多いことを考慮すると、削減手段は経済的で最小限のリスクであるべきだ。解決のシナリオはどのようなものか?

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第一に、プルトニウムを燃やす、つまり核燃料として使うこと。第二に、不可逆的ないし将来的な使用の可能性を残して埋めること。ふたつとも、それぞれメリットとデメリットがある。

国内原発での使用が不可能であれば、輸出も検討される。世界原子力協会(WNA)によると世界では192の原発、451基の原子炉が稼働しており、うち30基の原子炉はプルトニウムを使用可能。この案は、処理費用の一部が販売価格で償却されるメリットがある。だがリスクもあり、MOX燃料使用へと原子炉を整える難しさやエネルギー企業との長く困難な交渉、そして国際原子力機関(IAEA)が定めたプルトニウム販売への制限がそれだ。世界全体で原子力エネルギーへの信頼感が落ち、国際情勢が複雑化している今、輸出案はそもそも実現しないか、長年を要する可能性がある。

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技術的にはプルトニウムの埋葬も可能。不可逆的に埋める場合は、例えば内部にプルトニウムを入れコンクリートを流し込んだコンテナを載せた鉄筋コンクリート造のバージなどがある。バージ船は海底の泥深くに沈み込むように海に沈められる。この手段は比較的単純だが、大きな欠点とリスクがある。それは、保管容器である船が時間とともに崩壊し、高レベル放射性のプルトニウムが海水に紛れ込まないと保証できないことだ。

今後の使用の可能性を踏まえた埋葬は、山間部の強固な地盤地下に保存容器を埋めることになりうる。プルトニウムは数十年、必要性が発生しない限り地下で眠るかもしれない。この場合、プルトニウムを抽出し、分解産物を取り除き、核燃料に加える事が可能。だがここにも大きなリスクがある。地震などで貯蔵容器が崩壊し、放射能汚染の可能性があることだ。冷却の問題も抱えている、プルトニウムは崩壊により強い熱を発する。また管理費用や盗まれる恐れもある。

つまり、リスク無しの決定はなく、このような状況下で何が選ばれるかは明らかでない。だが、問題の先送りもできない。技術的、経済的、政治的側面を持つこの問題解決のために日本政府がどの手段を選ぶかは、国際社会と専門家コミュニティで注目されている。上記で検討した以外の解決策が提案される可能性もある。

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