スプートニク日本
シリアに1週間滞在したというバンドウ氏は、「ここ(シリア)では、すべてに対して誰が責任を負っているのかがすぐにわかる」と指摘している。シリアの首都ダマスカスには、国のあらゆるエリートが暮らしており、至るところに政府の建物があり、治安部隊がいる。また、ほぼすべての通りに、アサド大統領の肖像が掲げられており、町の住民は将来についてかなり楽観的だという。
バンドウ氏は、米国はアサド大統領の退陣に賭けたが、それは間違っていたとし、その理由は、アサド大統領には非常に多くの支持者がおり、アサド大統領のポストに「誰かもっと恐ろしい人物」が就いた可能性があるからだと指摘している。
バンドウ氏によると、トランプ政権には、他国に侵入し、領土を占領し、国を分割する権利はない。また同氏は、米国は、アサド氏とより緊密な関係を持つロシアとイランに対してシリアからの撤退を強要することはできないと述べている。
さらにバンドウ氏は、シリアにおけるトランプ大統領の軍事的目標は「純粋なフィクション」に様変わりしたと指摘している。文字通り数年前には、アサド大統領がシリアの大部分に対する管理を取り戻すことができると想像した人は少なかったが、今やアサド大統領は、すべての敵対者に打ち勝った。
バンドウ氏はまた、強制的な民主化の実現を目指す米国の試みが現実的であったことは一度もなく、イラクでの失敗がその例であると強調し、「トランプ政権は、米国による中東の最後の不幸に終止符を打つべきだ。アサド氏が勝利し、米国は負けたのだ」と締めくくった。
関連ニュース