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外国人専門家らの豊渓里査察はおそらく成立するだろう。現在の米朝関係からは、この合意が破棄または延期される要因は見当たらない。
2018年5月24日、豊渓里核実験場では外国人記者らが見守る中、3本の地下坑道と数軒の建物が爆破された。この爆破の後、核の専門家ではない記者らには、実際に核施設が廃棄されたことを確認する能力はないとする批判があげられたものの、公開された写真は坑道への入り口が実際に爆破されたことを裏付けた。
外国人専門家らの豊渓里査察が仮に今、成立したとして、核施設が閉鎖されたことを確認するために彼らが目にしなければならないものは何だろうか?
次に、実験場の周辺域を視察し、近隣で新たな坑道の掘進といった新たな準備作業が行われてないかを確認する。実験場が使われていないことを確信するにはこの確認作業で十分だ。これはソ連の核実験の歴史を基にはっきり断定できる。
地下核実験用の坑道というのは、実は時間も労力も多く要するかなり複雑な作業であり、これを隠蔽するのは極めて難しいというか、ほぼ不可能な話だ。坑道の建設は機材を運び入れ、労働力を投入する広い面積を必要とする。坑道を作るとき、そのそばには必ず大きな鉱滓(こうさい)堆積場ができる。これらすべては人工衛星からの詳細な映像にくっきりと映し出されてしまう。こうした宇宙からの映像をもとに米国の諜報機関は、核実験の準備ついて、実施のかなり前の段階ですでに把握してきた。
このように査察団は施設を一通り視察しただけで、これが使用されたか、否かを見極めることができる。視察のほかにツールを使用した調査も行われるかもしれない。例えば地中レーダー探査を使って坑道内に続く瓦礫がどれほどの長さになっているかを調べたり、核実験が行われた坑道の北側付近で独自の放射能測定を行うことなどが考えられるが、放射能レベルの調査は北朝鮮及び周辺諸国の住民にとっては豊渓里の安全性を確認するために非常に重要なものだ。
ただし忘れてはならないのは、査察でわかるのは核実験場の現在の状態にすぎないということ。米朝関係が悪化すれば、豊渓里はかなりの高スピードで実験ができる状態に戻ることが可能だ(このためにかかる時間は数週間から数か月と見られている)。加えて、北朝鮮が地理的に適した条件の別の場所で核実験の坑道を作ろうとしても、それを阻害するものは何もない。だからこそ、核実験が繰り返されないという実際の保証は良好な関係と北朝鮮指導部の善意の発露にかかっている。
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