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4月27日には民間のイベントとして第4回「日本・ロシアフォーラム2018」が行なわれた。毎日新聞とロシスカヤ・ガゼタ(ロシア新聞)との共催で行なわれたフォーラムには、自民党の二階俊博幹事長も参加。二階氏は、今年は日露交流を深めるまたとないチャンスだと強調し、日露間の人的交流を日中間のレベルにまで引き上げたいと意欲を示した。また、二階氏は自民党とロシアの与党「統一ロシア」との政党間交流も積極的に進める姿勢を示し、メドベージェフ首相と会談した。
7月31日、両政府はモスクワで三度目の外務・防衛閣僚協議(2プラス2)を開いた。北朝鮮の非核化に向け連携することや、安全保障協力の拡大で合意した。ロシアは、日本が導入を目指す米国の地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」への懸念を示した。
11月12日、ロスアトムの日本事務所がオープンした。ロスアトムは20年以上にわたって日本の電力会社と協力関係にあったが、事務所開設は、日露両国による経済協力が安定して発展していることを示すものとなった。
11月19日、ロシア産業家企業家連盟(RSPP)と経団連は合同会議を東京で開催した。「日露経済関係:長期的に持続可能でバランスの取れた関係をいかに構築するか」「日露協力とロシア経済の近代化」「ロシア諸地域:協力が有望な分野」の3セッションで討議が行なわれた。経団連は、日本企業がロシアで直面している課題をロシア側に示すとともに、改善に向けた具体的な要望を示した。参加企業は日露共同投資プロジェクトの実施に向けた協力の重要性について共有した。
安倍首相の今年の漢字は「転」。度重なるプーチン大統領との会談で、「日露関係の大きな転機が訪れてきた」からだとのこと。数ある外交課題の中でも、日露関係を引き合いに出して今年の漢字を選んだということは、それだけ安倍首相が日露関係改善を自身の命題としているからだろう。安倍首相は来年1月にモスクワを訪問したいという意思を示し、プーチン大統領が日本を訪問する6月にも大枠合意を目指しているという。現在のところ日程調整は難航していると言われているが、2019年は日露関係が更にダイナミックに動く年になるかもしれない。